いつものように、自分の仕事を黙々とこなしていると・・
横から同僚が「あっ、この仕事やっときましたから!」
いや、それやって欲しくない仕事なんだけど・・!
人の仕事に手を出す人というのは、多くの職場に居るものです。
そして手を出された仕事が、それで問題ない仕事だったら良いのですが・・
手を出して欲しくない仕事だった場合は、やめてくれよ・・となりますよね。
そしてもし万一、それが「絶対に手を出されたくない仕事」だったりした場合は・・
何としてもやめさせたい!と思うところです。
なのでこの記事では、人の仕事を勝手にやる人は、どんな考えでそんなことをするの?
手を出されたくないのに出された場合は、どう対処すればいい?
ここを解説していきます。
目次
理由①:自分の社内評価を上げたい
人の仕事に手を出す理由、ひとつめは・・
手を出す人が自分の社内での評価を上げたいから、です。
仕事をたくさんしている人はすごいというのは、わりと一般的な価値観です。
会社にある仕事は最終的には、社員みんなで片づけていくものですので・・
中でもたくさんの仕事を担当し、次々終わらせていく人は「エース」のような見られ方をします。
なので自分も、社内でエース扱いされたい!
そのために、自分が「大量の仕事をこなしているところ」を周囲に見せたい!
こういう考え方もわりと、会社ではよくあるものだと思われます。
そしてもちろん自分の仕事だけを、早く終わらせていくのは別にいいのですが・・
勢い余って、あなたの仕事にまで手を出してしまうケースがあるのです。
自分の仕事か他人の仕事か?をはっきり線引きせずに、動きまくってしまうわけですね。
という感じで、社内での評価を得たいがために、他人の仕事にまで首を突っ込んでしまう!
そしてそれを嫌がられているとしても、それに気づけない・・
それが、人の仕事を取る人のケースその1です。
理由②:あなたからマウントを取りたい
あなたの仕事をやってしまうことで、あなたからマウントを取るのが目的・・
それも、ありうるケースのひとつです。
マウント取りたがりの人というのも、たいていの職場に居るものです。
特に、同僚に対して「自分のほうが上」ということになっていないと納得できず・・
そのために、いろいろ空気を読めない行動をするものです。
そしてあなたの仕事に手を出して、お前の仕事まで終わらせたぜ!とドヤ顔をすることで・・
「あなたから見た、より上の立場」をキープしようとします。
頼んでもいないのに、恩を売ろうとしているわけです。
もちろん本当に強い人は、マウントの取り合いなどに興味は持ちません。
なのでそういう行動をしていること自体が、弱さの証拠だったりするのですが・・
とはいえ、あなたの仕事を取ってしまうことで、あなたからマウントを取りたい!
これも、人の仕事に手を出してくる理由のひとつです。
理由③:あなたに良く思われたい
あなたに良く思われたいから、仕事に手を出す・・
この種のケースも実際の職場には、けっこうあるようです。
あなたの仕事を代わりにやっておいて、「終わりましたよ!」と言うことで・・
あなたの負担を減らし、それによって好感度を高めたいわけです。
若干、デリケートな話にはなってきますが・・
特に「男女間」で、このタイプの手出しは多くなりがちのようです。
好意を持っている相手に良く思われたいから、仕事をやって興味を引こうとするわけですね。
こういうのは、まあ、お互いに好意を持っているのなら問題ないでしょう。
しかしそもそも好意が一方的だったり、手を出して欲しくない仕事だったりした場合は・・
それはやっぱり手を出すのはやめさせたい、となるはずです。
このタイプは悪意が無いぶん、わりと厄介だったりするのですが・・
これも「人の仕事に手を出す人」のパターンのひとつです。
理由④:何もやってない自分がイヤ
仕事を与えてもらえなくて、何の仕事もしていない状態になって・・
そして何もやっていない状態の自分がイヤなので、あなたの仕事を横取りする!
このパターンもときどき見られます。
「仕事を与えてもらう」というのも、能力のひとつです。
与えられた仕事をうまくこなしたりして信用を積むと、もうちょっと任せてみようかな、と思われますし・・
逆にうまく仕事をこなせないと、何も任せられない!と仕事を取り上げられることもあります。
そして仕事を取り上げられると、会社に居ながらにして仕事が無くなってしまうわけですが・・
上で書いたように、会社には「仕事をたくさんこなしている人はすごい」といった価値観があります。
そして逆に「仕事をこなしていない人はダメ」という価値観もまた、あります。
なので仕事を割り当ててもらえず、できる仕事がそもそも無い場合・・
何の仕事もしていないところを、見られたくない!
そういった動機から、あなたの仕事に手を出してくることがあるのです。
もちろんあなたが獲得した仕事は、あなたのものです。
なのでそういった理由で手を出してくる相手に、黙っている道理は無いのですが・・
まあ、これも手を出してくる理由のひとつです。
理由⑤:シンプルに善意
人の仕事に手を出す人で、なかなか厄介なのが・・
シンプルに善意で手を出している、というケースです。
たとえば「人の仕事は、手伝うのが当然」という考え方を持っていて・・
私の仕事終わったから、この人の仕事も手伝わないと!
そんな感じで、良かれと思って手を出すわけですね。
そしてもちろん大量の仕事に困っていて、手伝って欲しい!と思っている場合は良いのですが・・
問題なのが手伝って欲しくないタイプの仕事にまで、手を出される場合です。
そういう仕事は、普通にありますよね。
「空気を読んで」手伝うタイプの人の場合は、手伝って欲しくない空気は敏感に感じ取り、サッと手を引きます。
しかしそういった能力が十分でない場合は、こちらがどう思っているか?を読んだりせず、とにかく手を出してきます。
そもそも手を出されたくない仕事もある、というところに考えが回っていないケースもありますね。
人の仕事に手を出す人には、こんな感じで善意パターンもあって・・
これは悪気があってやっているわけではないぶん、逆に難しかったりします。
対処法①:まずは、どのパターンか見極める
ある人が、自分の仕事に手を出してくる・・
そしてその手出しは自分にとって、デメリットになってしまっている。。
そんな場合はもちろん、「対処」が必要になってきます。
そして、具体的にどんな対処をするのか?
ここはどのパターンの手出しか、によって変わってきます。
たとえば純粋な善意で手伝っていて、それが仇になっている場合と・・
あなたからマウントを取りたくて、攻撃的に仕事を奪っている場合・・
それぞれで対応がだいぶ違ってくるのは、言うまでもありませんよね。
具体的には、対応するときの「温度感」のようなものが違ってきます。
善意で手伝っているタイプに「迷惑だからやめてくれ!」と言うのは、さすがに違ってしまいますよね。
その場合は、もっとマイルドな対応が基本になってくるはずです。
なので対処法を考える前に、まずは仕事に手を出す人が、どんな意図でやっているのか?
ここを確認するのが先決だと思います。
対処法②:オブラートに包んで伝える
手を出す人がどんなパターンか?を確認したら、具体的な対処法に移っていきます。
具体的な対処法、ひとつめは・・
手を出さないでください、とオブラートに包んで伝える方法です。
仕事に手を出されて、それが自分にとって不利なことだったとしても・・
手を出さないで下さいよ!と怒るのは、基本的にNGです。
なぜなら人の仕事を手伝うこと自体は「良いこと」と見なされることが多く・・
これを真正面から非難すると、あなたの評価を下げかねないからです。
たとえあなたが大きな迷惑を被っていたとしても、それは周囲からは分からないものですので・・
なので実際には、例えば・・
「気持ちはとても嬉しいです。しかしこれとこれは自分が担当します」
「今はまだ間に合っているので、助けを求めたときに助けていただけるとありがたいです」
「〇〇さんの手をわずらわせるのは申し訳ないです」
表面上は、このくらいていねいに対応してもいいのではと思います。
上の言い方だと、オブラートに包んでいるとはいえ「自分がこの仕事をやる」という意志は伝えていますし・・
このくらいていねいに言えば、相手を逆ギレさせるリスクもとても低くなるでしょう。
これでなぜか怒り出したら、それは相手側が不利になるだけです。
逆にオブラートに包まず、「怒る」感じで厳しく行くのはおすすめしません。
「いやいやいや、これ自分の仕事なんで。勝手なことしないでくれます?迷惑なんですけど!」
こういう言い方をすればカドが立つのは、明白なはずです。
もちろん、相手が何度言っても全然聞かないような場合に、最後の手段として言うのは良いかもですが・・
人の仕事に手を出す人には、まずはオブラートに包んで注意するのをおすすめします。
対処法③:仕事の「分担」をはっきりさせる
この仕事は誰の仕事か?
その「分担」を明確にしてしまうのも、有効です。
これは自分たちで決めるのではなく、上司や会社に依頼して決めてもらいます。
会社が社員たちの仕事分担を決めること自体は、ごくごく自然なことですし・・
それを明文化してもらうというのも、特に抵抗が出ることではないでしょう。
そして「これとこれは自分の仕事」「これとこれは、このAさんの仕事」みたいに、公式にはっきり決まってしまえば・・
それでも人の仕事に手を出す!というのは、まず無理になってきます。
特に「評価を上げたいから手を出す」タイプに対して、この方法は有効です。
分担が明文化されていれば、それに反して手を出すとマイナス評価になりかねないからですね。
そして仕事の担当が明確化されれば、仕事がスムーズに回る効果も期待できます。
なので仕事の「分担」をはっきりさせてしまうのも、有効な手段のひとつです。
対処法④:正式に「その人の仕事」にしてしまう
それでも、どうしても人の仕事への手出しが止まらない場合は・・
もう開き直って正式に「その人の仕事」にしてしまうのもアリな考え方です。
つまり、この仕事に関しては〇〇さんのほうが適任のようなので、そちらに振り分けてみては?
と、仕事の管理者といった人に進言するわけですね。
もし相手が「その仕事によく手を出している」ことが知れ渡っているなら、ことは自然に進みやすいでしょう。
そしてその人の仕事になってさえしまえば、もはやあなたには関係なくなります。
その人は手出ししたかった仕事を手に入れることができますし・・
あなたにとっては「自分の仕事に手を出されるストレス」が減り、ある意味ではWin-Winですね。
もちろんこの方法は、その仕事が「手放してもいい仕事」である場合しか使えません。
その仕事が好きだったり、あなたにとって重要だったりするのなら・・
やっぱり何とかして、手を出すのをやめさせるほうが良いでしょう。
しかし「その人がやった仕事の責任を、あなたが取る」状況が一番まずいものです。
そして仕事を明け渡してしまえば、もちろんそのリスクはなくなります。
なので状況によっては、正式にその人の仕事にしてしまうのも選択肢となります。
対処法⑤:「上司」が手を出してくる場合
ここまで基本的に、同僚の手出しを想定して書いてきましたが・・
場合によっては「上司」が、仕事に手出しをしてくる場合があります。
そしてこの場合は対応がちょっと、難しくなってきます。
もちろん上司は、あなたより立場が上になってきますので・・
職場環境にもよりますが「手を出さないでください」とは、なかなか言いにくいはずです。
なのでこの場合は手を出される前に仕事を終わらせてしまうのがおすすめです。
スピードアップしたり、優先順位を上げたりするわけですね。
そして終わってしまった仕事には当然、上司も手は出せません。
そもそも上司は、部下に仕事を与えるものですが・・
その仕事を終わらせる責任は、最終的にはその上司にあるものです。
なので「自分でやった方が早い!」と判断して、仕事に手を出してしまうことが多いのです。
「優秀だけど、部下の気持ちはあまり読めない」タイプの上司にこういう行動が多かったりします。
そしてこの場合は「これは自分の仕事ですんで・・」といった対応は、使いにくいです。
その仕事をやる義務は自分だけでなく、上司にもあるからですね。
なのでいろいろな理由で「この仕事は自分がやりたい!」と思ったとしても、それは通らないことが多いのです。。
なので手を出してくる相手が「上司」だった場合は、とにかく仕事のスピードをアップするか・・
もしくは「上司が手を出しそうな仕事」にリソースを集中することで、さっと終わらせてしまいます。
そして相手が上司の場合は、正直このくらいしか方法は無いかな・・と感じます。
今回は人の仕事に手を出す人への対処法をお話ししました。