一度は辞めた会社だけど・・よし、戻ろう!
そう考えて、前に勤めていた会社に出戻ったけど・・
後悔する羽目になってしまった。。
転職後にふたたびその会社に就職する「出戻り」は、よくある行動ではあります。
あなたの会社にも、辞めた社員が出戻ってきたり・・
もしくはあなた自身が、出戻ったことがあるかもしれません。
そして出戻りというのは意外と、リスクのある行動だったりします。
なので、ただ単に出戻っただけなのに、やたら損をする羽目になってしまった。。
出戻りなんて、するんじゃなかった。。と、後悔することがよくあるのです。
じゃあなぜ、出戻りをすると後悔することが多いの?具体的な理由は?
出戻りで後悔するのを防ぐためには、どうすればいいの?
この記事ではそういった「会社の出戻りで後悔しないための考え方」を解説していきます。
目次
理由①:給料が前より落ちやすい
会社の出戻りをすると、後悔してしまう理由・・
ひとつめは、出戻り後は「給料」が前より落ちやすいことです。
会社から得られるものは、いろいろありますが・・
多くの社員が「給料を得る」ことを、第一の目的として働いていると思います。
なのでこれが落ちるのはもちろん、後悔するに足る理由となります。
そして会社を退職したあと再就職すると、給料が落ちることは多いものです。
給与形態といったものは、会社によって全然違ってはくるのですが・・
一般的に「勤続年数」や「役職」がリセットされるのが理由ですね。
会社では勤続年数が長くなるほど、給料が高くなることは多いものです。
特に「年功序列」系の会社であるほど、その傾向は強いです。
出戻り社員の勤続年数をどう扱うか?は、これまた会社によって違ってくるでしょうが・・
例えば一度辞めると「リセット」されるというルールなのであれば、出戻り社員の給料は新入社員と同じになってしまいます。
もし「辞める前の勤続年数が引き継がれる」ルールであれば、かなり有利ですが・・
それでも「出戻るまでの期間」はもちろん、勤続年数に追加されません。
なので年齢の割に給料が安いとか、同年代と比べ給料が安いとか、そういったことに悩むかもしれません。
さらに「役職」のほうは辞めると、確実にリセットされるものです。
そしてたいていの会社では、役職に就けばそれなりの給与面での優遇があるもので・・
しかし出戻った場合は当然、そのアドバンテージは一度ゼロに戻ってしまいます。
という感じで、出戻った場合に「出戻る前」より給料が下がることはとても多く・・
せっかく戻ってきたのに、まともなリターンが得られないじゃん!失敗した!
こんな感じで後悔してしまう例は、とても多いと感じます。
理由②:人手不足のことが多い
出戻ってみたら、会社が重度の「人手不足」だった・・
これも出戻りで後悔してしまう、理由のひとつです。
そもそも出戻り社員を雇うというのは、会社側にもそれなりのリスクがあることです。
出戻り社員は「ずっとその会社に居た社員」と、軋轢を起こすこともありますし・・
できればその会社に勤務歴が無い人を雇いたい!と思うのが自然ではあるでしょう。
そして、それでも出戻り社員を採用する場合・・
会社がそのくらい人手不足になっている、というケースは多いものです。
特に「前の会社側」から出戻ってくれとオファーが来た場合は、まず間違いなく人手不足だと言えるでしょう。
そして人手不足の会社で働くのは、もちろん大変です。
1人あたりに大量の仕事が降りかかり、それを何とか終わらせなければいけませんし・・
場合によっては人数の穴埋めのための、違法レベルの過重労働を課されることもあり得ます。
という感じで、出戻りで再就職できる会社は、人手不足の状況にあることが多い・・
そして人手不足の会社に入ってしまうと、理不尽なキツさに晒されてしまいやすい。。
これも、会社の出戻りで後悔することが多くなる理由のひとつです。
理由③:嫌われることがある
会社に出戻った社員は、ずっとその会社に居た社員から「嫌われる」ことがある・・
これも、出戻りで後悔してしまう理由となります。
出戻り社員が嫌われてしまう理由は、
上の記事で詳しく解説しているのですが・・
ざっくりまとめると、
- 「その会社での苦労」が足りないと思われるから
- 退職が「裏切り」だと思われるから
- 「どうせまた辞める」と思われるから
- 辞めるとき、悪い印象を与えたから
出戻り社員は、こういった理由で嫌われてしまう場合があります。
そして、むやみに嫌われたい人なんて居ないはずです。
嫌われている状況で働くのは、とんでもないストレスを伴いますし・・
できればそういった事情の無い、プレーンな状況で働きたいと思うのが普通でしょう。
なので出戻ったがために、嫌われる中で働くことになってしまった・・
こんなことなら出戻りなんてせず、違うところで働くべきだった・・!
こうなってしまうケースも、会社の出戻りで後悔してしまう大きな理由となってきます。
理由④:「引け目」を感じやすい
ずっとその会社に居る社員に対し、「引け目」を感じてしまう・・
これも出戻りで後悔してしまう、ひとつのケースになってきます。
出戻り社員が、ずっと居る社員に対して「引け目」を感じるのは、よくあることです。
みんなが頑張っている中、自分は退職してしまった・・
この会社がここまで来るのに力を貸さずして、またこの会社から給料を得ることになっている・・
真面目な人ほどこういった思考回路で、引け目を感じてしまうものです。
さらにその会社における「周りの目」も、引け目に拍車をかけることになります。
自分たちはこの会社の窮地を、必死で踏ん張って支えてきた・・
この出戻り社員はそれをしなかったのに、戻って働くことができている!ずるい!
こういった考え方で、出戻り社員を追い込んでいくわけですね。
こういった引け目は冷静に考えれば、負う必要が無いものだと分かります。
その会社で頑張るというのは、あくまでその時期に「その会社に雇用されている人」の問題であり・・
退職し契約がなくなり、給料をもらってもいない人に「そこで頑張る道理」なんて一切無いからですね。
なので引け目を感じたり、感じさせたりするのは筋の通らない、理不尽なことになってきます。
しかし人間は、理屈だけで動くものではありません。
理屈では問題ないと分かっているけど、何となくずるい感じがして引け目を感じてしまう・・
こういった感情的な思考回路も、人間としてとても自然なものだと思います。
そして周りの社員に引け目を感じながら働くのは、つらい・・
こんなに引け目を感じてしまうくらいなら、戻るんじゃなかった!
これも出戻り社員が後悔する、典型的な理由となってきます。
対処法①:「次」を確保してから辞める
会社の出戻りをすると、後悔してしまう・・
じゃあ後悔しないためにはどんな考え方、どんな行動をすればいいの?
以下、この視点で解説してみます。
会社の出戻りで後悔するのを、防ぐ方法は・・
まず「次を確保してから辞める」ということです。
次というのは、次に就職する職場ということですね。
出戻りは「転職に失敗」したから・・というのは、よくあるケースです。
辞めたけど他の会社に再就職できなかった場合、そのままだと生きていくお金が得られませんので・・
あまり気は進まないけど、出戻らざるを得なくなった。。という状況ですね。
この場合はたとえ後悔すると分かっていても、出戻るしか選択肢がありません。
なので後悔するべくして、どうしようもなく後悔してしまう羽目になります。
そして、辞める前に「次の職場」を確実に確保してから辞めれば、この問題は解決します。
退職を検討する段階で、水面下でしっかりと転職活動をしておき・・
次の職場に就職できることがほぼ確定してから辞める、ということですね。
これができれば「就職できなくて出戻る」可能性は、ほぼなくなります。
もちろん次の職場を確保するのは、簡単なことではありません。
快適な職場を見つける努力や、職業能力や資格を得たりが必要になるかもしれませんし・・
転職活動がバレると嫌な顔をされかねませんので、ちゃんと水面下で活動する!というのも、それなりに難易度が高いでしょう。
なので「次を見つける」活動は、辞めるギリギリになってから慌ててやるのではなく・・
それなりの時間をかけて少しずつ少しずつ、じっくりやっておくのがおすすめです。
さらに書いておくと、「次の職場」を探しておくべきというのは・・
「出戻った後」においても、有効な考え方となります。
つまり「2回目に辞める」にあたっても有効、ということですね。
もし「次の職場」を見つけられない状況で辞めて、行くあてがなく出戻って、後悔したとしたら・・
同じタイプの後悔は2度としたくないのでは、と思います。
そして出戻った「後」でも、遅いということはありません。
今からでも「次の職場」を見つける活動をして、いつでも移動できる準備を整えておけば・・
出戻り後がつらくてまた辞めたい!となった場合、さくっと次に移ってしまえるでしょう。
逆に次の準備ができていない状況で、2度目の退職をした場合・・
「2度目の出戻り」というのはさすがに、かなり大変なことになると思われます。
出戻れる可能性自体も低いでしょうし、後悔する可能性も1回目の出戻りより上がってしまうでしょう。
といった感じで、会社の出戻りで後悔しないためには・・
「次の職場」を、ちゃんと確保したうえで辞める!
これがいちばんの解決策になるのでは、と思います。
対処法②:十分な時間を空けてから出戻る
出戻るなら、「十分な時間を空けてから出戻る」・・
これも、出戻りで後悔しないためのコツになるかもしれません。
退職して「すぐ」出戻った場合、あなたが辞めたことはまだまだ社員の記憶に新しいことになります。
なのであなたへの「辞めた人」というレッテルも、強力に貼られたままの状況となり・・
だからこそ出戻りに反感を買ってしまい、後悔する・・となる可能性はあります。
しかしそれなりの年月、たとえば5年ほども間を開けてから出戻ったなら・・
あなたが辞めたという記憶も、もうだいぶ薄れてしまうと思います。
さらに会社にもよりますが、人間模様そのものがだいぶ変わることもあるでしょう。
なのでそのくらい時間をあけて、いろいろリセットされてから出戻れば・・
「出戻りのデメリット」を、最小限に抑えられる可能性はあります。
という感じで・・十分な時間をあけて出戻ると、後悔を防げる可能性は作れます。
とはいえ間隔を空けるのは、メリットばかりでもありません。
もし再就職が難しかった場合は、お金を稼げない状況で待つ羽目になってしまいますし・・
さすがにその状況で何年も待つのは、無理になってくるでしょう。
なので時間を空けるのはあくまで「他の会社で勤めながら」というのが、基本的には前提になってきます。
さらに時間を開けると「待遇リセット」も、より強力に起こります。
あなたが前にその会社で頑張っていたとして、それも忘れ去られてしまいますし・・
自分の「後輩」として振る舞っていた人が居たとして、そういった人たちも居なくなってしまうかもしれません。
なのであくまで間隔を空けるのが「可能な場合」に絞られてはきますが・・
もしできるのなら、出戻りはある程度の時間を置いてから!
というのも、出戻りで後悔しないやり方のひとつになるでしょう。
対処法③:「単なる稼ぎ場」と割り切る
出戻り後の会社を、「単なる稼ぎ場」と割り切ってしまう!
これも出戻りで後悔しない方法のひとつです。
出戻った職場で快適な人間関係が築けるのなら、それが一番なのですが・・
その難易度がけっこう高いというのは、ここまでに書いてきた通りです。
そして良き人間関係の中で働いていくのが、なかなか難しいのであれば・・
いっそ「仕事はお金のため」と割り切って、そこだけに集中してしまう!
こういう考え方も、解決の一助になるかもしれません。
仕事はお金のためと割り切ると、どうなる?といったところについては、
上の記事で解説したのですが・・
出戻りだろうが何だろうが、給料は出ます。
なので仕事はお金のためだと割り切り、人間関係をあまり重視せずに働く・・
こういったメンタルで行けば、うまい人間関係が作れず悩むことはなくなっていきます。
もちろんお金のためだけという考え方は、精神的にあまり豊かではない生活につながるかもしれず・・
むやみに行くのは、おすすめしない方向性ではあります。
しかし出戻りで弱くなってしまった立場に、苦しんでしまう。。
そういったちょっと特殊な状況を打開するためなら、場合によってはアリな考え方になるのでは、と思います。
対処法④:出戻りを気にしないタイプの会社を選ぶ
出戻りで後悔してしまうのを、防ぐためには・・
そもそも「出戻りを気にしない会社」を選ぶ、というのも有効です。
みんなが、そういったしょーもない事情はどうでもいい!と思うような会社ですね。
「出戻りを気にする」というのは例えば、昔ながらの年功序列・終身雇用系の会社でよく見られると感じます。
そういったタイプの会社では、会社で一緒に苦労していく仲間こそが正義!
退職は裏切り!出戻りは罪!みたいな思考回路がありがちとなります。
そしてそういった「気にする」系の会社で出戻ると、出戻った事実を槍玉にあげられる形になり・・
とても不快な思いをして、後悔する・・という流れになりがちです。
一方で例えば、
- 実力重視系
- ベンチャー系
- 外資系
こういった特徴の会社だと、「出戻り」といった事情はあまり気にされないことが多いです。
そういうタイプの会社は一般的に、雇用が流動的で、個人の実力が尊重され、ナアナアの関係が少なく・・
なので「出戻ったから悪い」なんて考えも、そうそう起きるものではありません。
そんなのどーでもいい、と思う社員が大半となるわけですね。
そういった会社であれば、たとえ退職して出戻ったとしても・・
仲間外れとか嫌われるとかで、苦労する可能性はとても低くなります。
もちろん、会社を選べるのは「次に就職するとき」になるとは思います。
なので今すぐ会社を変えて解決!とはいかないかもしれませんが・・
将来的に長い目で見たときに、「出戻り」なんて気にしない性質の会社を選んでいく!
これも出戻り嫌いなんていうドロドロした事情に悩まされなくなる、ひとつの方向性だと思います。
対処法⑤:雇われなくてもやっていける力をつける
そもそも、「雇われなくてもやっていける力」を身につける・・
これが出戻りで後悔しなくてよくなる、究極の方法かもしれません。
世の中には会社に雇われる以外にも、「独立」「リタイア」といった生き方があります。
そしてこういった方向に進むと、「職場に勤める」という概念そのものが消えてなくなりますので・・
「出戻りで後悔」なんていう事情からは当然、完全に解放されることになります。
出戻りどうこう以前に、職場にまつわるほとんどの悩みからも脱出できますね。
そんなことができる方法、本当にあるの?と思われるかもしれませんが・・
たとえば私自身は現在、すでに会社から独立しており、職場フリーの人生を送っていたりします。
そろそろ、独立して3年目になるかな?といったところですね。
さらには、
こういった「会社以外から収入を得る手段」といったものも、存在します。
もちろん簡単ではありませんし、そういったところも上の記事たちで解説しているのですが・・
私自身は挙げたような方法である程度の収入を得ており、これも独立生活の助けになってくれています。
個人的な意見を書くと、出戻りを責められて云々・・というのは正直、くだらないことだと感じます。
そしてそういったことにわずらわされず、快適な仕事人生を送るためにも・・
「雇われなくてもやっていける力をつける」というのは、ひとつの方向性になるかもしれません。
今回は会社の出戻りで後悔しないための考え方を解説しました。