部下の仕事が遅いとき・・
「指導」して、速くなるように変えてあげないと!
そう考えるのは、自然なことだと思います。
仕事が遅い人をどうするか?・・というのは、悩ましいところだと思います。
部署でやるべき仕事が、なかなか終わらなかったり、
まわりの、仕事が速い人が「不公平だ!」「ずるい!」とか言い出したり・・
かといって、仕事が遅い人に「いろいろ工夫して、速くしなさい!」など指導したところで・・
それで速くなんて、なりませんよね。
それでさくっと改善するなら、苦労なんて無いはずです。
仕事が遅い人には、無理やりに指導!するのではなく・・
「他の選択肢」を検討するほうがいいかもしれません。
私は企業の産業医としてこれまでにいろいろな職場から、そういったテーマの相談を受けてきました。
なのでこの記事では、仕事が遅い人に「指導」は必要?他の選択肢はどう?
そんなところを解説していきます。
目次
指導より「対応」のほうが有効
仕事のスピードを上げる方法は、いろいろあります。
私自身、スピードが求められていた研修医時代なんかに、いろいろ試行錯誤したものです。
たとえば「よく必要になる情報を整理してストックしておき、瞬時に取り出せるようにしておく」とか、
もしくは「Todoリストを作り、それを上からやっていくだけで仕事が終わるようにしておく」とか・・
人によって合う・合わないはあるものの、仕事を速くするためにできること・・というのは、山ほどあるはずです。
なので仕事が遅い人を、指導するとして・・
例えば「仕事のスピードを上げるために、こんな方法を試してみたら?」とか、
マイルドにいくならまあ、そんな感じなのではないかと思います。
しかし・・正直、それで本当に仕事が速くなることは、少ないです。
そして速くなるとして、結果が出るまでに、年単位の時間がかかることも多いです。
このあたりは実際に、指導してみたことがあるとすれば、おわかりいただけるかもしれません。
そしてもちろん、シビアな状況であればあるほど・・
指導して、速くなるのを待つ!なんて悠長なことは言ってられないですよね。
そして指導は、指導された側に「仕事が遅いと言われる・・」「怒られる。。」「つらい。。」など、
精神的な負荷をかけてしまうことも、無いとは言えないです。。
なので、仕事が遅い人に対しては・・
「指導」ではなく、「対応」する
このほうが私としては、おすすめです。
仕事が遅い人を、速くしよう!とするのではなく・・
「遅い人がいても、問題ない」状態になるよう対応する・・ということですね。
具体的にどうする?
例えば「仕事の効率」がさほど問題ない部署に配置換えするとか、
「遅い人」同士でチームを組むようにして、「速い人」との軋轢をなくすとか・・
場合によってぜんぜん違ってはきますが、アイデアとしてはこんな感じだと思います。
と、仕事が遅い人に対しては・・
速くするため無理に指導をするよりは、
「遅い人」が居ても問題なく回るように、工夫してみる!
という方向性のほうが、もしかしたらうまくいくかもしれないです。
最終的には「仕方がない」
そして・・
部下や同僚に、仕事が遅い人が居る・・というのは最終的には、
「仕方がない」と、割り切る
ことも重要です。
立場が、上司であっても部下であっても・・
会社に勤めている以上、その会社の「採用方針」には、従うしか無いはずです。
仕事が遅い人が、多く入社してきたとして・・
その人たちが会社の採用試験を乗り越えて、入社してきた以上は、
その人たちと一緒に仕事をする!というのは、社員には覆せないことのはずです。
なのでその人と一緒に仕事をするのは、その組織に居る以上は「仕方がない」ことになってきます。
もし、そういう状態がどうしても嫌なら・・
仕事の遅い人がひとりも採用されない、ハイクラス企業に転職するか、
もしくは独立するか・・の2択になってくると思います。
しかしもちろん、それぞれそう簡単にできることではありません。
なので仕事が遅い人と、一緒に仕事をする・・というのは、
その企業に居る以上は、仕方がないと割り切って働く・・
そういう考え方も必要になってくると思います。
例えばまだ新人だったり・・など、事情がある場合もありますし。。
どうしても「仕事が遅い人の尻拭いをさせられる。。」みたいなメンタルになる人が出るかもしれませんが、
そこは上で書いたように、うまく「対応」していくのが重要だと思います。
まとめると・・
- 仕事が遅い人には、指導ではなく「対応」する
- ある程度は「仕方がない」と割り切る
といったことが、仕事が遅い人とも一緒に、スムーズに仕事をしていくためには有効なのでは・・と思います。
今回は仕事が遅い人に「指導」は必要?といったテーマでお話ししてみました。