「出世を諦めたサラリーマン」は、どの会社にも居るものです。
そして出世を諦めたサラリーマンが、怖い!
これも、よく思われることのようです。
「出世を狙う」サラリーマンは、大胆な行動をしないものです。
あまり尖った行動をすると当然、出世コースから外れてしまいますので・・
基本的には会社内で「大人しく」していて、怖いものではないでしょう。
しかし出世を諦めたサラリーマンには、そんな事情は関係なくなります。
なので尖った、大胆な行動をしがちになりますし・・
場合によっては上司や同僚から見ても「怖い」動きをするかもしれません。
私自身、以前にサラリーマンとして働いていた頃・・
出世を諦めたタイプの上司や同僚には、ある種の怖さを感じていました。
そしてその後、私自身が「出世を諦めたサラリーマン」になったタイミングがあり・・
ああ、こういう気持ちで行動をしていたんだな・・と、思うところがいろいろありました。
なのでこの記事では、出世を諦めたサラリーマンはなぜ怖いと感じられるの?
出世を諦めたサラリーマンには、どう対応すればいい?
なぜ、サラリーマンは出世を諦めてしまうの?
といったところを解説していきます。
目次
怖い理由①:好印象を作ろうとしない
出世を諦めたサラリーマンは、「好印象」を作ろうとしないものです。
なのでそれが、怖いと感じる原因になるかもしれません。
出世を「狙う」なら、上司や会社からの印象が大事です。
出世させる権限がある人に「こいつは出世させてもいい」と、思ってもらうためですね。
なので出世を「狙う」サラリーマンは、上司に対し好印象を作ろうとするものです。
しかし出世を諦めたサラリーマンには、そのあたりの事情が関係なくなります。
なので愛想を向けよう!良く見られるよう振る舞おう!としなくなります。
良い書き方をするなら、より「自然に」振る舞うわけですね。
そして出世を狙う人の好印象に慣れていると・・
出世を諦めたサラリーマンの態度にちょっと粗雑な、横柄な印象を受けるかもしれません。
そしてこれが怖いと感じる、理由のひとつになると思います。
怖い理由②:ミスを恐れない
出世を諦めたサラリーマンは、ミスを恐れないことが多いです。
そして、これも怖い理由のひとつになると思います。
会社で大きなミスをすると、出世から遠ざかるものです。
なので出世を「狙う」サラリーマンは、ミスを恐れ・・
だんだん慎重に、石橋を叩くような進み方をするようになります。
さらにミスの内容によっては、「罰」が与えられることもあります。
ちゃんと就業規則といったものに則るなら、罰自体はべつに悪くはない自然なことで・・
そして罰の中には「懲戒免職」といった、出世を狙う人には致命的なものも含まれます。
しかし出世を諦めたサラリーマンは、ミスをあまり怖がらなくなります。
ミスによって「出世から遠ざかる」が、まったく問題にならないからですね。
さらに出世を諦めた場合、「罰」もさほど怖いものではなくなります。
罰があまりに重い場合は、辞めて他の会社に行けばいいからですね。
たとえ懲戒免職であっても、どうせ出世を狙わないのなら「別にいっかー」くらいの重さになってきます。
そしてミスを怖がらない部下は、上司の立場からすると怖いはずです。
部下のミスの責任は、最終的には上司が取ることになるからですね。
なのでミスを恐れず大胆に動き回る姿に、ビクビクしてしまう・・
これも出世を諦めたサラリーマンを怖いと感じる、理由のひとつだと思います。
怖い理由③:自分の意見を通そうとする
出世を諦めたサラリーマンは、自分の意見を通そうとするものです。
そしてそれも場合によっては、怖いと感じる原因となるでしょう。
会社ではいろいろな人が、いろいろな意見を持ちます。
仕事のやり方から、会社に置くコーヒーの種類に至るまで・・
そして考え方は人それぞれなので、それ自体は自然なことではあります。
しかし出世を「狙う」サラリーマンは、会社に意見を合わせるものです。
上司や会社の意見に逆らって、自分の意見を貫こうとしすぎると・・
それは「悪印象」となり、出世に影響しかねないからですね。
しかし出世を諦めたサラリーマンに、その事情はありません。
なので自分の意見を通したいところでは、上司に逆らってでも通そうとしたり・・
物怖じせず、自分の意見をはっきり発言したりすることが多いです。
そして自分の意見をはっきり言う人からは、プレッシャーを感じやすいものです。
場合によっては、「怖い」と感じられることもあるでしょう。
なので、これも出世を諦めたサラリーマンが怖い原因のひとつとなり得ます。
怖い理由④:命令に服従しない
「命令に従わない」ケースが出てくる・・
これも、出世を諦めたサラリーマンの怖さのひとつです。
部下が上司の命令に従うこと自体は、自然なことです。
給料をもらう代わりに、業務命令には従わなければならない!
というのは労働契約や就業規則でも決まっている、基本的なルールのはずです。
なので普通の命令にも従わないのは、単なる契約違反です。
ですが・・会社ではたびたび、ちょっと理不尽な命令が出ることがあります。
たとえば繁忙期でどうしても手が足りないので、一時的に多すぎる残業が命じられたり・・
たとえば優秀な社員に、同期より明らかに過重な仕事が割り当てられたり・・
たとえば業務外となる会社の飲み会に、半強制的に参加させたりですね。
理不尽な命令は、ルール上はNGとなりがちですが・・
会社というのは、100%キレイなやり方だけでやっているものでもありません。
なのでまあ、仕方がないと言える場合もあるでしょう。
そして出世を「狙う」サラリーマンはそういった命令にも、従順に従うものです。
ちょっと理不尽な命令にも踏ん張って従えば、上司からの覚えがよくなりますし・・
逆に従わなければ印象を落とし、出世ルートを断ち切ってしまいかねないからですね。
しかし出世を諦めたサラリーマンは、そういうちょっと理不尽な命令を、バッサリ断ることが多いです。
「すみませんがお断りします!やりません!」みたいな感じですね。
理由はもちろん、それによる出世ルートの崩壊が怖くないからです。
この場合に本人と会社のどっちが悪いか?は正直、微妙なところです。
しかしどんな命令にも黙って従い、粛々とこなすタイプと比べ・・
命令を断るタイプが「怖い」と感じるのも、これまた自然なことなのではと思います。
怖い理由⑤:上司への尊敬が弱い
出世を諦めたサラリーマンは、上司をあまり尊敬しないようになる・・
これも、怖いと感じる理由になるかもしれません。
出世を「狙う」サラリーマンにとって・・
上司は「自分が出世した姿」と重なる存在となるはずです。
なので将来、あんなふうになる・・みたいな「あこがれ」といった感情が出ることが多いです。
しかし出世を諦めたサラリーマンに、そんな感情は期待できません。
出世を諦めたサラリーマンは努力するとして、「出世以外」の方向性で努力するわけですので・・
出世した姿である「上司」に、強い尊敬の念が出ることはまず無いでしょう。
出世を諦めたサラリーマンは「会社全体への敬意」みたいなものも、弱くなることが多いです。
出世を「狙う」サラリーマンは、この会社に骨を埋めるんだ!みたいな、会社第一の考え方をしやすいものですが・・
諦めたサラリーマンにとって会社は「単なる稼ぎ場で、いつかは辞める場所」くらいの価値になりがちだからですね。
そして会社や上司に対し、敬意を払いていねいに接してくれる部下に慣れると・・
「いつか辞める」みたいな感じで、そこまで強く「上」扱いをしてくれない部下は・・
ちょっと怖い、と感じたとしても無理はないと思います。
出世を諦めたサラリーマンにはどう対応する?
じゃあ、職場に出世を諦めたサラリーマンが居たとして・・
どういう考え方をすればうまく一緒にやっていったり、ちゃんと対処したりできるの?
ここも考えてみます。
出世を諦めたサラリーマンに対しては・・
「そういうものだ」と捉えてしまう
これがいちばんスムーズに行く考え方なのでは、と思います。
つまり出世を諦めた人に、「出世は素晴らしいものだぞ」と説いたりせず・・
そして諦めた人に、出世を「狙う」人と同等の貢献といったものを求めたりもせず・・
ただただ「出世を諦めたタイプの人」として扱う感じですね。
出世を「狙う」サラリーマンは、どんな命令にも服従したり、印象良く接してくれたりするものですが・・
それを「当たり前」と思ってしまうとしたら、それは微妙だと思います。
出世を諦め、そして相応の振る舞いをするのも、それはそれでサラリーマンの自然な姿だからです。
そして出世を狙わないのなら、仕事が割に合わなくなった時点でどこかに行ってしまいますが・・
それももう、そういうものだと捉えてしまうといいでしょう。
なので普通に仕事さえしていれば、それでOK!
態度は「出世を諦めた人」特有の素っ気ないものだけど、それはそういうもの!
こんな感じの捉え方をするのが、出世を諦めたサラリーマンへの自然な対処となるのではと思います。
なぜ、サラリーマンは出世を諦めるのか
出世を諦めたサラリーマンは、怖いこともあるわけですが・・
そもそもなぜ、サラリーマンは出世を諦めてしまうの?
私自身はもう何年も前に、出世を諦めています。
そして今は独立していますが、サラリーマンだった時間は長いですので・・
かなりの期間「出世を諦めたサラリーマン」をやっていたことになります。
なので参考までに、私はなぜ出世を諦めたのか?をちょっとお話ししてみようと思います。
私自身が、出世を諦めてしまったのは・・
- 自分は出世に向かないと判断した
- 昇給や権力といった、出世のメリットに魅力を感じない
- 責任や人間関係の縛りなど、出世のデメリットがしんどい
この3つが理由でした。
まず私自身は、自分は出世に「向かない」と早いうちから判断しました。
組織の中で「和」を重んじ、うまくやっていくのは苦手だ!
これまでのさまざまな経験から、そう分かっていたからですね。
逆に独立し、個の力でやっていくほうが向いていると感じたので、そっちに舵を切りました。
そして昇給や権力といった、出世のメリットに魅力を感じなかったのも諦めた理由です。
昇給はありますが、出世のための膨大な労力に対して正直、割にあわないと思いましたし・・
組織で権力を持つことについても、性格的にまったく興味を持てませんでした。
責任や人間関係の縛りといった、出世のデメリットがイヤだと感じたのも理由です。
わりと自由を重んじる性格をしているので、重役となり、重い責任を背負わされたり・・
社内のガチガチな人間関係に縛られたり、といったものは大きなデメリットと感じました。
もちろん考え方は人それぞれで、まったく違う理由で出世を諦める人も多いでしょう。
しかし挙げてきた理由が、諦める理由となっている人もまた多いはずです。
そして世の中には「出世方面」以外にも、身を立てていく方法はいろいろあります。
そして私自身はその、出世以外の方向性に進んだ、ということになります。
という感じで、サラリーマンが出世を諦める「考え方」を知ることも・・
出世を諦めた人はなぜ怖いか?を知る一助になるかもと思いましたので、あえて書いてみました。
この記事では出世を諦めたサラリーマンが怖い理由を軸に解説しました。