上司「よう部下ども!見回りに来てやったぞ!仕事やっとるか?」
上司「お前らもいつか、俺みたいになれるよう頑張らないかんぞ!ワッハッハッ!」
部下(・・なんでこの人、仕事できないのに偉そうなん??)
仕事できないのに偉そうな人というのは、けっこう居るものです。
私が前に勤めていた会社にも、そういうタイプの上司が居ました。
誰もが認めるような「出来ない人」なのに、なぜか態度だけメチャクチャでかい!という感じですね。
仕事ができる人が偉そうにするのは、まあわかります。
仕事ができる人は、それだけ多く会社に貢献しているわけですので・・
それに見合った態度になってくるのは、ある程度のレベルまでなら理解できます。
しかし、仕事ができないのにやたら偉そうにしてくるのは・・なぜ?
明らかに自分より「出来ない」人に、なんで偉そうにされなきゃいけないの?
というのは、こういうタイプの人が身近に居る場合、思うことかもしれません。
なのでこの記事では、仕事できないのに偉そうな人は、どんな心理を持っているの?
偉そうな振る舞いが度を超えてきたときの、対処法とかある?
といったところを解説していきます。
目次
思想が「年功序列」「階級序列」
仕事できないのに偉そうにする理由・・
ひとつめは、「年功序列」「階級序列」の価値観を持っているケースです。
会社には、いろいろな価値観があります。
仕事力があり、高い成果を出す人が優遇される「実力主義」もありますし・・
入社から年数が経過した人ほど偉い!という「年功序列」や・・
社内で上のポストに就いているほど偉い!という「階級序列」もあります。
そして社員ひとりひとりにも、それぞれの価値観があります。
なので「年功」「階級」にこそ価値があり・・
仕事をこなす「実力」には、大した価値は無い!
そういう考え方を持つ人も、もちろん出てきます。
そういうタイプの考え方の人からすると・・
偉いのは「年をとっていて、会社での地位が高い人」です。
なのでもしそういう人自身が、その会社で年齢を重ね、昇進により上のポストを得たら・・
年齢も階級も高い自分は、偉い!という考え方になります。
そこに「仕事ができるか?できないか?」なんて価値観は入っていきません。
そしてその人の目から「仕事がデキるけど、若くてまだ特別なポストも得ていない」という部下を見た場合・・
まず、「仕事がデキる」のところが自然に無視されます。
そして「若い・特別なポストを得ていない」その部下と、「年を重ね、重要なポジションを得ている」自分とを比べ・・
自分のほうが圧倒的に偉い!と、その人の中で結論づけます。
そして、偉そうにするわけです。
私自身は実力重視タイプの考え方なので、こういった考え方には「うーん・・?」と感じるのですが・・
しかしまあ、考え方は人それぞれです。
そして仕事できないのに偉そうな人の考え方には、このパターンが特に多いと感じます。
仕事ができないのを「自覚」していない
ふたつめは、仕事できないのを「自覚」できていないパターンです。
仕事というのは、チームプレイです。
複数の社員でプロジェクトに携わったりして・・
最終的には全員で、ひとつの成果を出していくわけですよね。
しかしこの仕組みがうまく働いていると、仕事ができないのを「自覚」できない場合があります。
自分が仕事できないとしても、結局は優秀な誰かがそれを補ってくれる形になるので・・
部署全体としては最終的に、結果が出てしまうわけです。
そしてその結果を見て「自分もなかなか仕事ができるな」と思ってしまう感じです。
自分は何の能力も無く、ただただ敵陣に突っ込んでいっただけなのに・・
優秀な味方の援護射撃で、敵がいつの間にか全滅していて・・
それを「自分の力だ!」と勘違いする感じですね。
そしてそういった環境で何年も過ごして、社内での地位を得ていった場合・・
「仕事できないけど、それを自覚していない重役」みたいなものが出来上がります。
そしてその人の中では、自分は十分に「デキる」ので偉そうにしていい!という思考になるわけです。
この場合、本人以外のほとんどの社員が、その人が「仕事できない人」なのを知っているけど・・
本人だけが自覚していないという、まあ、なかなかアレな感じの状況になります。笑
仕事できないのに偉そうな人には、そんな感じのパターンもあります。
偉そうにしないと、自分を保てない
3つめは偉そうにしていないと、自分を保てないパターンです。
偉そうにする「程度」が、特に強い!めっちゃ尊大な態度でくる!!
そういう人には、このパターンが多かったりします。
このタイプの人の価値観には、「仕事ができる・できない」がしっかり入っています。
そして自分が「仕事ができない」ことも、ちゃんと自覚しています。
しかしプライドが高く、下に見られることを嫌うので・・
「仕事ができない人」のレッテルを貼られるのを怖がるのです。
しかしながら、仕事力そのものを上げて解決するのは難しく・・
なので「虚勢」を張るような形で、偉そうにするわけです。
依りどころが「偉さ」しか無いので、そういった行動に出るわけですね。
私自身、前に居た職場で、仕事ができないのにやたら尊大に接してくる上司が居て・・
ある時あろうことか、その上司が「直属の上司」になってしまいました。
そして部下となった以上、その上司とはうまくやっていくしかありません。
なので、何でそんな態度で接してくるのかな?とじっくり考えた結果・・
この章に書いたような思考がありそうだな、と分かった感じです。
と、仕事できないのに偉そうな人にはこういったパターンもあります。
対処法:「偉さ」を認める
仕事ができないのに偉そうな人には、フラストレーションが溜まるものですが・・
職場が同じだったり、それこそ直属の上司だったりするなら、無視するわけにもいきません。
なので何とかしてうまく接していくしかなくなります。
じゃあ・・どんな考え方をすれば、最低限のメンタル負担で接していくことができるの?
以下、そういった「対処法」を解説してみます。
仕事ができないのに偉そうな人の対処法、その1は・・
「偉さ」を認めることです。
偉そうにする上司は、「自分は偉いんだ!」と思っています。
これはここまでに書いたどのパターンであっても、そうですね。
そしてさらに、自分の「偉さ」をないがしろにされることを嫌うものです。
仕事ができないゆえに、偉さが自分のアイデンティティを大きく占めるので・・
そこが軽く見られると、自尊心を保てなくなるわけです。
実例を挙げてみると、以前の職場で「偉そうにする上司」「中間職」「ヒラの私」という3人で、とある仕事を進めていたのですが・・
当時ヒラだった私は、ある日「中間職」の人に、ある仕事の完了報告をしました。
それで、その仕事は問題なく終わったはずだったのですが・・
後日、偉そうにする上司に呼び出され「俺にも報告するように!」と言われました。
その場では当然「ハイ」と答えたのですが・・正直、頭の中はハテナでいっぱいでした。
自分の「ひとつ上の直属上司」はその中間職の人なので・・
どう考えても、その人だけに報告すれば十分な案件だと思われたからです。
そして、後でいろいろ情報を集めていくと・・
どうやら、偉そうにする上司は「自分に報告に来なかったことで、自分の偉さをないがしろにされた」と感じたようなのです。
職務上はその中間職だけに報告すればよくて、それは偉そうにする上司もわかっていて・・
しかし「自分にも逐一報告することで、偉い自分を立てるべき!」みたいな考えをしたようなのです。
正直、「あーめんどくさ・・」と思ったものですが・・笑
そこで対立を生んでもしょうがないので、その後、大きな報告はその偉そうな上司にもするように変えました。
そうしたら満足したようで、逆に私をいろいろ優遇するような動きを見せるようになりました。
(あまり強い関係は持ちたくなかったので、微妙な心境でしたが・・笑)
という感じで、表面上だけでも、言葉の上だけでもかまいませんので・・
偉そうにする上司には、「あなたは偉い!」というメッセージを送っていくのが有効です。
それをしておくだけで、そういったタイプとの人間関係はかなり円滑になると思います。
対処法:「仕事できない」には触れない
仕事できないのに偉そうな人に、やってはいけないことがあります。
「仕事ができない」という要素に触れることです。
そういったタイプの人は、仕事ができないことがコンプレックスのようになっている場合があります。
仕事ができない、という引け目があるからこそ・・
「偉さ」という別軸の要素で、それを覆い隠したいわけですね。
なので、そこに触れるのはNGなのです。
まあ、もちろん上司相手に「あなた仕事できないっすねー」みたいな言い方はしないでしょうが・・
たとえば職場の飲み会で、本人が居ないところで「あの上司、仕事できないよね」という話題を出したり、にも注意です。
何かのはずみで伝わってしまう可能性もありますので。。
もし相手が同僚あたりだったら、そこまで神経質になる必要もないでしょう。
しかしもし、相手が上司である場合は・・
コンプレックス要素に触れてしまうと、この上なく「カドが立つ」ことになります。
なので無意識にそのあたりの要素に触れてしまわないように、注意しておくのがおすすめです。
今回は仕事できないのに偉そうな人への対処法をお話ししました。