自分、男だけど総合職に向いてないと感じる・・
一般職応募したほうがいいのかな?
この男女平等と言われる世の中で、男「だけど」という言い回しはおかしいのかもしれません。
しかし現実には「男は総合職!」という固定観念が、一部の人や会社にあるはずです。
すごくざっくり言うと、総合職は業務に制限が無く、残業バリバリで、転勤や異動も普通にあり・・
そのかわり給料も高め、昇進も早い、というポジションです。
そして一般職はサポート業務がメインで、残業があまり無く、勤務地も基本的に固定で・・
しかし給料は低め、大きな昇進は難しい、となるポジションと言えるでしょう。
そして、バリバリの仕事は男がやるもの!男は黙って総合職!
男が一般職をやるって・・なんで?一般職は女性がやるものでしょ?
こんな価値観は正直、社会に広く蔓延しています。
なのでこの記事では、男だけど総合職に向いていないと感じる・・
でも一般職になろうとすると、社会のプレッシャーが厳しそう。。
そう考える状況ではどうすればいいのか?ここを解説していきます。
目次
「男が一般職」を、企業はどう考えている?
「男性が一般職に応募することについて、どう思いますか?」
企業や人事担当者に対して、公的な立場から訪ねたとします。
答えは、こうでしょう。
- 「男性であることや女性であることによって、雇用や処遇おいて差を設けることはございません」
- 「男性が一般職に応募することについて、何ら問題となることは無いと考えます」
- 「もちろん、女性が総合職に応募することについても同じことが言えます」
もしマスコミなどから聞かれたら、まず間違いなくこんな答えが返ると思います。
・・男性と女性は平等であるべき!というのは、現代社会における基本的な考え方です。
それを裏付けるような法律も、いろいろありますよね。
そう考えるのが当たり前!という「常識」にまでなっていると思います。
そして企業には「社会における立場」みたいなものがあります。
そして立場を崩さないためには、社会的な反感を買うようなことは言えません。
なので「男性の一般職」に関わる質問には、まず間違いなく上のような答えが返るでしょう。
しかし・・本音は違う可能性があります。
つまり・・
- 「男が一般職なんて・・昇給や出世に興味がないのか?ありえない!」
- 「一般職は、出産や子育てを控える女性がやるものだ!」
企業の上層部や、人事担当といった人たちは、こう考えている可能性があるということです。
もちろん公の場でこんな発言をすれば、大炎上です。
なので最低限のリスク管理ができる人は、少なくとも「仕事の場」では絶対こんなことは言わないはずです。
そして心の中でどう考えているのか?は、最終的には誰にもわかりません。
しかし・・
総合職採用者に占める女性割合は 22.2%、一般職採用者に占める女性割合は82.1%となっている。
こうあるように、総合職は8割が男性、一般職は8割が女性となっているのが現実です。
もちろん、このデータだけから全て見通せるわけではありませんが・・
多くの会社が「一般職を希望する男性」を、実際のところどう扱っているのか?
まあ、あとはお察しのとおりになってくるかなと思います。
男が一般職はダメ!は、本当?
じゃあ、「男が一般職に就くのはダメ!」という意見があったとして・・
それって本当?どんな理由で、男が一般職はダメなの?
ここも考えてみます。
男が一般職はダメ!という意見の根底には・・
男は、会社のメインとなる役割を果たさなければならない!
こんな考え方があるでしょう。
一般職は通常、サポート職と呼ばれるような立場です。
なので男性がこれに就くのはNG!と言うのなら・・
自然と男性はサポートではなくメインをやるべき、ということになってきます。
じゃあ、なぜ男はメインを果たさなければいけないの?
ここは理論的な理由があると言うより、そういった「固定観念」があるからでは、と感じます。
つまり、
- 男が会社の大黒柱になるべき!
- 男は会社の中で、立身出世するべき!
- 男は、フルパワーで会社のために尽くすべき!
こんな感じの固定観念です。
じゃあ、女性が大黒柱になってはいけないのか?立身出世してはいけないのか?
そう考えると、これらに理論的な説得力は正直、無いのですが・・
しかしながら現実に、こういった考え方はけっこう蔓延している!
というのは、社会に出ている方なら実感できるところではないかと思います。
特に「昭和」といった時代は、こういった考え方が当たり前に通用していたようで・・
その流れからか「考え方が古い会社」ほど、これらの考え方をする傾向があると思われます。
とまあ、社会における「男が一般職はダメ」派の根拠はこんなところでしょう。
じゃあ、そういった意見に従わなければいけないのか?
となると、ここは違ってきます。
男がメインを張らなければいけない!なんてのは、勝手に考えられた固定観念です。
なのであなたがこれを尊重し、男は総合職!とばかりに行動する!
そんなことをする必要は、もちろんありません。
男性だけど総合職に向いてないというのも、もちろん自然な考え方のひとつです。
そして世の中、向いていないことに無理に手を出したって、ロクなことになりません。
なので総合職は向かないので、一般職を希望します!というのも当然アリな方向性です。
もちろん一般職には、デメリットがあることも確かです。
給料が低めになりますし、出世はしにくくなるでしょう。
さらに基本的に会社は「フルパワーで尽くす人」を優遇しますので、それを得るのは難しくなってきます。
しかしあえて一般職を目指す方であれば、そのあたりは了承されているはずです。
そして自分は出世に興味がない!給料もそこまで高くなくて構わない!
そう考えるのも、もちろん個人の自由の範囲内です。
なので会社側に、男は総合職をやるべき!みたいな考え方があったとして・・
それを気にせず、自分は一般職をやる!と決めるのももちろんアリだと思います。
とはいえ・・一般職はなろう!と思えば、無条件でなれるものでもありません。
会社から「一般職採用」してもらう必要がありますし・・
一般職として入職できたとしても、例えば一般職であることを理不尽に非難される可能性もあります。
じゃあ、一般職としてやっていきたいのならどんな対処をすればいいの?
以下、ここを解説していきます。
対処法:一般職を希望する「理由」をはっきりさせる
男性が一般職としてやっていくときの、対処法・・
ひとつめは「一般職を希望する理由」をはっきりさせる、ということです。
ここまでに書いてきたように・・会社は、男性に総合職を求めることが多いです。
しかし確固たる「理由」があるのなら、会社もなかなか無理強いはしづらいはずです。
あまりに無理に強制すると、パワハラになる可能性もありますし・・
さらには「就職面接」で、男性が一般職応募したり、一般職を希望したりすると・・
まず間違いなく「なんで?」と聞かれると思います。
上に書いたように、「男は総合職」という考え方は多くの会社で根強いからですね。
なので、ここをクリアするためにも「理由」は大事なのです。
じゃあ、男性が一般職を希望する理由はどんなものが適切なの?ですが・・
ここは、ひと捻りしたほうがいいと思います。
例えば、
- 出世に興味がありません
- 給料は高くなくていいです
- 転勤や異動をしたくありません
これらを理由とするのは、NGだと思います。
理由は、会社は会社にフルパワーで尽くす人を優遇するからです。
もしあなたが社長だとして、「将来は会社を支えられる人間になるよう頑張ります!」と言う人と、出世に興味ありませんと言う人・・
どちらにアドバンテージをつけたくなるか?は、言うまでもないかなと思います。
特に就職面接のときは、相手にすべてを握られているわけなので注意が必要です。
「転勤や異動をする気はありません!」と言って、面接に合格できるものか?
実際に面接を経験した方なら、お分かりのところだと思います。
じゃあ、一般職を希望する「理由」ってどんなものが適切なの?
例を挙げてみると・・
- メンタルがやや弱く、総合職は負担が重すぎる
- 家族の介護が必要で、総合職としての勤務は難しい
こんな感じかなと思います。
それぞれ、まあ仕方がない理由ですよね。
もちろん、まったくの嘘を言うのは良くないですが・・
面接も就職も、企業と従業員との「大人の関係」です。
なのでまるっきり本音を言うのではなく、うまくオブラートに包みつつ交渉したいところです。
もちろん挙げたような理由でも、面接におけるマイナスポイントにはなるでしょうから・・
それに負けないくらい「一般職だけど、しっかり働く!」といったアピールは必要でしょう。
という感じで、男性が一般職を希望するときは、どうしても不利になりやすいのは現実なので・・
そこをうまくカバーしていく「理由」を持っておくと、やりやすくなるのではと思います。
対処法:男性一般職が「居やすい職場」を探す
男が一般職としてうまくやっていく、もうひとつの方法は・・
男性一般職が「居やすい職場」を探す、ということです。
男性一般職というだけで針のムシロになってしまう職場も、残念ながらあります。
「男なのに一般職なんて、あり得ない!」みたいな考え方がまかり通っている会社ですね。
ちょっと価値観が古いタイプの会社に、こういう考え方は多いです。
そういった職場は、そもそも一般職入職するのが難しいですし・・
入職できたとしても、周りから「男なのに何で一般職なんだよ??」みたいな理不尽な圧迫を受けかねません。
そういうタイプの職場で快適に働くのは、正直無理でしょう。
そしてそういった会社を、男性一般職が市民権を得られるように「変える」のもまず無理です。
一般社員に、そんなパワーはありませんよね。
例えできたとしても、大切な自分の時間を、何年も浪費することになってしまうでしょう。
なので男性一般職として入職し、快適な仕事生活を送るには・・
最初から「男性一般職が受け入れられやすい会社」を選ぶのが大事です。
会社選びに手間をかける、ということですね。
男性一般職が浮いたりせず、何の問題もなく働ける会社も確かにあります。
私自身、産業医としていろいろな会社を訪問していて・・
そういうタイプの会社だな、と確信できるような会社をいくつか知っています。
男性一般職が、受け入れられやすい会社を選ぶには・・
まず体育会系の、価値観が古い会社は避けるほうがいいです。
そういう会社は「男は総合職で、身を粉にして働いて当然!」タイプのことが多いですので・・
じゃあ、男性一般職が市民権を得やすい会社って、どんな会社?
- 仕事がゆるめの会社
- ベンチャー企業のような、新鋭タイプの会社
- 上下関係が厳しくない会社
ざっくりですが、こんな感じだと思います。
例えば仕事がゆるめな会社なら、バリバリ働く総合職がそんなに優遇されることもないですし・・
そもそも一般職を選ぶと、大幅な給料アップや昇進も望みにくいものです。
なのでいろいろな意味で、一般職が居場所を得やすいのではと思います。
ベンチャー企業タイプの会社は、新しく伸びてきていることが多いので・・
そういったタイプの会社だと「男は総合職!一般職は女性のもの!」みたいな価値観は、薄くなりがちです。
そして上下関係が厳しくない会社なら、「出世の価値」は低めになります。
なので出世の足がかりとなる総合職が、あまりに偏重されることもなくなり・・
一般職であっても、そう悪くない雰囲気で仕事ができるのではと思います。
会社側を変えようとするより、自分側が変わるほうが何倍も簡単なものですので・・
一般職でやっていくつもりなら、一般職が快適に過ごせる「場所」を選ぶ!
これがいちばん有効なのではないかと思います。
今回は男だけど総合職に向いてないと感じるときの考え方をお話ししました。