定時で帰る人は仕事できない、って本当?

青空に向かって駆けるサラリーマン

「定時で帰る奴なんて、仕事ができないに決まってる!」

「アイツ、仕事できないのに定時で帰りやがって・・!」

「仕事ができる自分でさえ残業してるのに、定時で帰るなんて・・許せん!」

 

定時で帰る人は仕事できないという価値観が、一部にあります。

もしかしたらあなたの会社でも、そういった価値観が広がっているかもしれませんね。

そして、だから定時で帰るんじゃない!みたいな半強制がまかり通っていることも多いものです。

 

もちろん会社に、定時で帰る人は居ます。

そして定時で帰る人の中には・・

  • 仕事ができなくて終わってないのに、まわりに押しつけて定時で帰る
  • 仕事がデキるので早く終わって、定時で帰る

この2パターンの人が居ます。

そしてこのどちらか?によって、話はまったく変わってくるものです。

 

といったところを踏まえ、この記事では・・

定時で帰る人は仕事できない、って本当?

ここを考察していきます。

「本当に仕事ができない」人が定時で帰るのは良くない

定時で帰る人は仕事できない!と、誰かが言ったとき・・

その言葉は、

  • 本当
  • デタラメ

この2通りの可能性を持っています。

 

まず、「本当」に仕事できないパターンを考えてみます。

この場合は言われている社員は、実際に仕事が遅くて、まだたっぷりやるべきことが残っていて・・

それでも定時に帰ってしまっている、という状態です。

 

これは正直、かなり良くない状況です。

仕事が終わってないのに、定時で帰る社員がいる場合は・・

終わってない仕事の「尻拭い」を、まわりの同僚や上司がやることになります。

 

そして同僚も上司も当然、他の社員のノルマなんてやりたくないものです。

なのでこの場合は「あの野郎、仕事できないのに定時帰りやがって・・!」

そう、憎悪とともに吐き捨てられても仕方がないでしょう。

 

契約した時間ぶん、会社に居るので文句を言われる筋合いは無い!

定時で帰るのは、社員の正当な権利だ!

そう思われる場合があるようですが・・

 

実は「残業させること」自体は、別に違法ではないです。

ルールが結構、ころころ変わるのですが・・

この記事を書いている時点だと労働基準法に、以下のようにあります。
(少しごちゃっとしますので、ざっと流しても大丈夫です)

労働基準法 第三十六条

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この条において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。

④ 前項の限度時間は、一箇月について四十五時間及び一年について三百六十時間(第三十二条の四第一項第二号の対象期間として三箇月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあつては、一箇月について四十二時間及び一年について三百二十時間)とする。

e-Gov法令検索の「労働基準法」ページより抜粋

まとめると、

労使間協定(サブロク協定と呼ばれる)が結ばれている場合は、45時間/月および360時間/年の残業をさせることができる

ということになってきます。
(労使間協定が「無い」場合は残業させた時点で違法となりますが、これは結ばれている場合が多いです)

なので仕事ができない社員に残業させるのは、決まった時間の範囲内ならべつに問題ないわけです。

 

 

さらに言うと・・社員は、会社による「業務命令」に従う義務もあります。
(一般に「労働契約」によって有効となります)

なので会社に居るだけではもちろんNGで、指示された仕事はちゃんとこなす必要があり・・

これに違反すると、懲戒といったペナルティが有効となる場合もあります。

 

ちょっと、極端な例を挙げてみると・・

毎日会社に出社はするものの、指示や命令には一切、まったく従わず・・

一切なんの仕事もしないまま時間を潰し、定時を迎えて退社し、それを繰り返して給料をもらう・・

これはどこからどう見ても、完全にNGですよね。

 

と、こういった情報や考え方をまとめると・・

仕事できない社員が定時で帰るのは、基本的にNG!

ということになってきます。

 

 

もちろん、どんな状況でも絶対に定時帰宅NG!となるわけではありません。

例えば社員は、理不尽な命令にまで従う義務はありません。

 

なので、絶対に終わらせるのは無理なレベルの膨大な業務をパワハラ的に押し付けられ・・

それを全部こなすのは完全に無理なので、もう終わらせずに帰ってしまう!

その場合には「業務命令そのものが無効」となり、問題ない可能性もあります。
(「業務命令権の濫用」となり命令が無効とされた判例も、けっこうあります)

 

とまあ、ケースバイケースの要素が強すぎて、考えていくと難しいものですが・・

とはいえ常識の範囲内の、ごくごく一般的な仕事を任せられて・・

それが終わらないうちに定時で帰る人は、「定時で帰る人は仕事できない」と言われてもしょうがないのでは、と思います。

仕事がデキるので、定時で帰っているケースも多い

反対に「仕事がデキるので定時で帰っている」ケースもあります。

シンプルに、自分のぶんの仕事が終わったので帰っているわけです。

 

この場合は「定時で帰る人は仕事できない」という言葉は、まったくのデタラメということになります。

デキる人が定時で帰っているわけなので、そうですよね。

 

そして、同じ職場に居てその人が「デキる人」であることが分からないわけはありません。

なので、それでも「こいつは仕事できない!」と言い張るのは・・

それはもう、定時で帰れるその人に対する「嫉妬」なのでは?と思ってしまいます。

しかしこの場合、仕事できないのはもちろん「言ってる側の、定時で帰れない人」です。

 

もしくは、「定時で帰るなんて、けしからん!」みたいな意味で言っているのかもしれません。

しかし個人的にはデキる人が定時で帰るのは、まったく問題ないと考えます。

自分の仕事が終わったから帰る、の何が悪いのか?という感じですね。

 

デキる人が定時で帰るのは、まったく問題ない!

そう主張すると「定時で帰る人は仕事できない」派からは、おそらく・・

  • 帰る前に他の仕事もやるべき
  • 上司は残業してるんだから、上司が帰るまで残るべき
  • 定時で帰るのは印象悪いから駄目だよ

こんな感じの反論が来るのではと思います。

 

じゃあ、それぞれの反論に理はあるのか?

デキるから定時で帰る!は、本当にだめなのか?

以下、考察してみます。

よくある主張①:他の仕事もやれ

デキる人に対して「定時で帰る人は仕事できない」という言葉が出る場合・・

自分の仕事が終わったなら、会社にある他の仕事もやれよ!

これが、その裏にありがちな主張です。

 

他の仕事というのは、例えば同僚や上司のまだ終わってない仕事とか・・

誰がやってもいいタイプの仕事とかですね。

 

そして仕事が速い上に、さらに何時間もの残業をこなして・・

まわりの仕事まで一挙に引き受けて、全てこなしてこそ「仕事のできる人」だ!

そんな感じの考え方が、根底にあるのかもしれません。

 

しかし残業してまで、自分のもの以外の仕事をする必要など無いです。

これはまず、常識的に考えても当然そうですし・・

残業の根拠となる「36(サブロク)協定」においても通常、残業は業務上の必要性がある場合のみといった規定がされるものです。

 

36協定の内容はひとつひとつ違ってくるので、一概には言えないものですが・・

「どんな場合でも、無制限に残業をさせられる」なんて協定が結ばれるわけはありませんよね。笑

 

さらには、社員を働かせる根拠となる「労働契約」や「就業規則」においても・・

社員をどんなふうに働かせることができるか?は、細かく規定されているはずです。

そして当然ながら「ひとりの社員に、無制限に仕事を押し付けていい」ルールになってはいないと思われます。
(もしなっているのなら、その契約自体が違法となる可能性が高いでしょう)

 

といった理由で、自分が本来やるべきでない仕事のための「業務上の必要性が無い残業」は・・

理屈の上でも、やる必要なんて無いことになります。

無条件で、会社にすべてを捧げる必要など無いわけですね。

 

 

もうちょっと別の視点から考えてみると・・

会社というのは立場が同じなら、仕事のデキる・デキないを問わず給料は同じになりがちなものです。

 

なのでデキる人にデキるぶんの大量の仕事を投げ、デキない人の負担を軽減する!なんてことをすれば・・

その会社はデキる人にとって「割に合わない職場」になっていきます。

 

そしてデキる、能力の高い人は他に行ってもやっていけますので・・

そういった扱いを受けた場合、さっさと辞めることも多いものです。

能力の高い人だけが一斉に退職する場合、この「給料が同じなのに不公平に仕事を振られる」が裏にあったりします。

 

そして能力が高い人だけが辞めていけば、残されるのは「能力が低い人」だけになり・・

まあ、その職場は地獄化するものです。笑

そして辞めてしまった能力の高い人は、それで何も困らないことも多いものなのです。

 

 

という感じで、「仕事が終わったなら、定時で帰らず他の仕事もやれよ!」といった主張は・・

道理が通ってもいませんし、そもそも会社にとって不利益な結果を生むことも多いものです。

なのでこの主張そのものが、大した意味の無いものになってくると思います。

よくある主張②:上司が帰るまで残れ

上司がまだ残業してるんだから、帰るなよ!

これも、とてもありがちな主張です。

 

日本企業には「部下は上司より先に帰ってはいけない!」という、謎の価値観がよくあります。

私自身、以前はよく巻き込まれたものですが・・

上司が帰る前に帰る人は、もれなく白い目で見られる文化ですね。

 

仕事が終わってないのに、上司に仕事を押し付けて帰る・・

これはまあ、睨まれて当然でしょう。

 

しかしやるべき仕事をすべて終わらせて定時退社しているのに睨まれるのは・・

これは上述したようにルール上も、また常識的に考えても、不条理なことだと思われます。

 

たとえ仕事が終わったとしても、上司が帰るまでは会社に残れ!

これを言われた通りに、正直に実行したとすると・・

仕事も無いのに、無駄に会社に居続ける羽目になってしまいます。

 

そして、それはこの上ないほどの「時間の無駄」です。

家族と一緒に過ごしたり、副業のため努力したりできる貴重な時間を・・

意味もなく、ただただ無駄に会社に吸い上げられることになるわけですよね。

 

そして、これを防ぐためには「あえて仕事力を落とす」こともできます。

仕事スピードをわざと遅くして、ちょうど「上司が帰る時間」に仕事が終わるよう調整するわけですね。

そうすれば定時で帰らず、上司が帰ってから帰っている!というポーズは作れます。

 

しかしこれはもちろん、まったく意義の無い行動ですし・・

そんなことを繰り返していれば、仕事スキルそのものが落ちていく可能性すらあります。

 

上司が定時で帰れないのは、その上司の問題です。

たとえ上司の役割が重くて、それでとても帰れないような目に遭っていたとして・・

それは「業務命令を与えている会社」と「その上司本人」との問題で、部下には何の関係もありません。

 

などなどの理由で、よくある「上司が帰るまで残れ」という主張も・・

結局は「定時で帰れないくらいには仕事ができない上司」が問題なだけで・・

それに部下の側が巻き込まれる道理など無い、と言えるでしょう。

よくある主張③:定時で帰るなんて、印象悪いよ

定時で帰るなんて「印象が悪い」から、帰らないほうがいいよ!

これも、よくある主張のひとつとなります。

定時で帰ると、仕事できないと思われるよ?みたいな感じですね。

 

そしてこの主張自体には、一理はあります。

①:毎日遅くまで会社に残って、限界まで仕事をする人

②:自分の仕事が終わったら、定時で帰る人

このどちらが「会社や上司にとって」印象が良いか?と言われたら、まあ「①」ですよね。

 

とはいえ、その「印象の良さ」を求めて残業したほうがいいのは・・

「その会社での出世」を狙う場合くらいだと思います。

 

会社で大きな出世を狙うなら、印象を極限まで良くしなければいけません。

特に社長とか取締役とか、その会社の「上のほう」の印象ですね。

そういった層からの覚えが良くなるほど、出世が近づく!というのは、どこの会社でもそうでしょう。

 

なのでその場合は、他の社員がやりたがらないキツイ仕事を率先してやったり・・

誰も行きたがらない出張にさっと手を挙げたりして、印象を良くしていくものだ!

と、努力に努力を重ねて出世したという、私の元上司も話していました。

 

そして出世を狙うのなら、「定時で帰る」は論外となってきます。

定時で帰っていては「印象を極限まで良くする」なんて夢のまた夢ですし・・

むしろ、会社のためなら何時まででも残業します!みたいな姿勢で行くべきでしょう。

 

 

という感じで、出世を狙うなら印象は命なのですが・・

出世を「狙わない」なら、印象なんてどうでもいいものです。

 

たとえ定時で帰って、それによって上司や会社の上役に「良い印象」を与えられなかったとして・・

その会社で普通に給料を得ていくだけが目的なら、大した問題にもなりません。

 

出世する気が無いのにすごくがんばって、会社の上層部に好印象を持たれたところで・・

むしろ「コイツは無茶をさせても文句を言わない奴だ」みたいなレッテルを貼られ、ひたすら仕事を投げつけられるかもしれません。

そして出世する気が無いのなら、それはただただ損なだけです。

 

なので出世する気が無いのなら、会社とはむしろドライな接し方をしたほうが得で・・

なのでこの場合は「定時で帰ると印象が悪い」なんて、何の問題にもならないと思います。

定時で帰る人は仕事ができない!は「気にしない」

という感じで、「定時で帰る人は仕事ができない」なんて言葉には、そうそう取り合う必要も無いのですが・・

しかし上司や同僚が、そう言ってくるのをどうしても気にしてしまう。。

それがストレスになって、仕事がうまく進まなくなってしまう・・なんて場合もあるようです。

 

そしてその場合は「気にしないスキル」を身につけるのが、いちばんの解決になるのではと思います。

 

気にしないスキルを身につける方法は、

言われたことをすぐ気にして、ストレスが溜まってしまう・・という悩みを持つ方向けに「気にしない方法」を解説しています。

上の記事で詳しく解説しているのですが・・

 

ここまでに書いてきたように「定時で帰る人は仕事できない」というのは、大した道理の無い、不条理な言葉です。

なのでその言葉に「価値は無い」と正しく認識することができれば・・

気にしてしまって、デメリットを背負ってしまう・・というのを防げるのではと思います。

 

加えて、

定時で帰るのは悪い!と言われるけど・・その根拠ってなに?悪い場合や悪くない場合ってあるの?ここを解説しています。

上の記事で解説するように、定時で帰るのは、基本的には悪くないものですので・・

そういった面から見ても、「定時で帰る人は仕事できない」なんて言葉は気にしなくていいと思います。

 

 

今回は定時で帰る人は仕事できない、は本当か?を考察してみました。

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