ぶっちゃけ今の仕事に対して、やる気なんて無いんだけど・・
最低限のことだけこなして、サッサと帰りたいんだけど・・
上司からは「やる気出せ!もっとやる気出してがんばれ!」とばかり言われる。。
仕事でやる気がないのは、何が悪いんだっけ?
「やる気」は現代日本を生きていくうえで、よく見られてしまうパラメーターです。
若きは小学生くらいから、先生から「やる気出して勉強しなさい!」と言われたりしますし・・
それは大人になりサラリーマンになっても、あまり変わらなかったりします。
しかしサラリーマンは、やる気を出しても給料は変わらないのが基本です。
なので、やる気なんて無いよ!給料ぶん以上に頑張る気なんて無いよ・・
そう思われたとして、それは自然なことかもしれません。
しかしやる気なく会社で過ごしていると、たいていの場合で上司から叱責が飛んできます。
「やる気出せ!もっと頑張って仕事しろ!」という感じですね。
なのでこの記事では、会社や上司が「やる気出せ!」と言ってくる理由は?
仕事のやる気がないのは何が悪いの?なぜ悪いと言われるの?
ここを軸に解説していきます。
目次
理由①:会社のために粉骨砕身するべきだから
「社員は会社のために粉骨砕身するべき」
ブラック企業に勤めたことがある人なら、日本の会社にはこういう価値観が多い!というのを肌で感じているはずです。
そしてこれが「やる気がないのは悪い」と言われる大きな理由のひとつです。
社員が、会社のために無制限に尽くす道理はありません。
何時間働けばいいのか?は、労働基準法とかで決まっていますし・・
あまりに忙しく働かせすぎると「過大な要求型のパワハラ」となったりするところからも、それは明白ですね。
しかし、もっと働け!会社にすべてを捧げろ!という扱いは、日本社会のいたるところにあります。
ちょっと老舗の、旧態依然とした企業に特に多い感じがします。
昭和といった時代ではそれが当たり前で、その価値観を引き継いでいる感じです。
言い方をちょっと変えると、「自分のために働くのは良くない」ということです。
自分の将来のために資産を作ろう!と思うと、例えば定時に帰って副業!飲み会は一切出ない!みたいな行動になりますが・・
そういうのを全否定し、残業も飲み会雑用もフルパワーでこなせ!と押し付けるわけですね。
なぜ、そんな価値観が横行してしまうの?
それはもうやっぱり、そのほうが会社にとって都合がいいからでしょう。
たとえば社員をそういう価値観に呑みこんで、馬車馬のごとく働かせることができれば、会社はとても儲かるはずです。
そしてそんな価値観の中で、「やる気なんて無いっす、定時で帰るっす」みたいな振る舞いをすると・・
「バカヤロウ!仕事で手を抜くなんてあり得んぞ!もっと頑張らんかい!ワシの若い頃は・・」
みたいな罵詈雑言なり、お説教なりが飛んでくるものです。
そして何だかんだ言っても会社というものは、トップダウンの組織です。
なので「上」の価値観が「下」の価値観より強くなり、押しつぶしてしまうのは仕方がなく・・
なので「仕事のやる気がないのは、悪いことだ!」という価値観は蔓延してしまうのです。
理由②:報酬でやる気を変えるのはけしからんから
「報酬でやる気を変えるのは、けしからん!」
これもやる気がないのは悪い!と責めるときの、よくある思考回路になってきます。
報酬が安ければやる気がなくなるのが、人情というものです。
少なくとも、一般的な相場より明らかに安い賃金で買いたたかれて・・
やる気を出そう!全力で仕事に尽くそう!と思うのはまあ、至難でしょう。
やる気がボーナスとかインセンティブとかいった、プラス要素にまったく反映されない!
これもやる気をなくしてしまう大きな要因となります。
頑張ってもリターンに反映してもらえないのに、頑張ろう!と張り切るのは難しいものです。
しかし・・報酬が安いからやる気がなくなる?けしからん!
報酬なんて目もくれず、会社や顧客のためにすべてを尽くさんかい!それがあるべき社会人の姿だ!
そういった価値観はよく、社員に押しつけられるものです。
そしてそういった、清貧こそ良し!みたいな価値観を軸にするなら・・
報酬がどのくらいだろうが、インセンティブが無かろうが、本気出してない時点で悪!ということになります。
そしてそういう価値観が染みこんでいる会社は、特に日本にはとても多いものなのです。
なぜ、そういった価値観が多くの会社で醸成されていくの?
安い給料で本気出す社員が増えれば、会社がより儲かるから
まあ、これが理由でしょう。
報酬は安いけど、そんなの気にしません!全力で頑張ります!
作った価値観に染まって、こう考えてくれる社員が増えていけば・・
会社から見ると「最低限のコストで、最大のリターンが得られる」状態になります。
そしてそれはもちろん、「そういう価値観を作っていこう!」と考える動機になります。
そしてこういった価値観は、例えば「使命感が強い社員」といった人にバッチリとハマります。
自分は顧客のために、条件を問わず全力で働くんだ!みたいな真面目なマインドを持つ人が・・
「じゃあ、安くこき使ってやろう」という感じで食い物にされてしまう感じですね。
という感じで、報酬でやる気を変えるのはけしからん!という価値観・・
これも仕事のやる気がないのが悪い!と言われるときの、よくある流れです。
理由③:やる気がある「周り」に合わせるべきだから
「みんなはやる気があるんだから、あなたも合わせるべき!」
これもやる気がないのは悪い!と言われるときの、ロジックのひとつです。
まわりに合わせるべきだ!という価値観が、日本にはありふれています。
いわゆる「同調圧力」というもので、社会に出ている方なら実感しているでしょう。
たとえば仕事の進め方も、たとえば退勤時間も、まわりに合わせることが求められますよね。
そして同調圧力の中では「やる気」さえも、周りに合わせることが求められます。
AさんもBさんもCさんも、やる気を出してがんばってるんだから・・
あなたも、同じくらいやる気を出しなさいよ!みたいな感じですね。
もちろん冷静に考えてみれば、やる気をまわりに合わせる必要なんてありません。
業務命令に従うべき!とか、法定労働時間のあいだは会社に居るべき!とかは、法律で決まっているのでそうなのですが・・
「まわりと同じくらいやる気を出さなければならない根拠」って、どこにも無いはずだからですね。
さらには、どのくらいやる気を出して仕事するか?は最終的に、個人の自由です。
なので他の人たちが、すごいやる気を出して頑張っていたとして・・
それに合わせてやる気を出すかどうか?はやっぱり、本人の自由だったりします。
とはいえそんな感じで、まわりのやる気に合わせろ!という同調圧力が働いている・・
これも仕事のやる気がないのが悪い!と言われるときの、よくあるケースです。
だから、やる気がないのは別に悪くない
と、「仕事のやる気がないのが悪い理由」をいろいろ挙げてみましたが・・
まあ正直、どれも従う価値のない、どーでもいい理由だな。
私自身の価値観からは、そう思います。
会社のために粉骨砕身なんてしたら、会社に搾取されるのでイヤですし・・
基準以上の働きに高い報酬を求めるのも、当然ですし・・
めっちゃやる気ある人が張り切ってたとて、まあ個人の自由だよね、くらいに感じます。
もちろん私の価値観が、すべての人に当てはまるわけも無いのですが・・
会社のために粉骨砕身するのは素晴らしい!是非やろう!
この記事を読んでいる人が、そういう考えを持っている可能性はとても低いでしょう。
しかもサラリーマンというものには、
上の記事で解説するように、「頑張るだけ損」という要素があります。
やる気を出せば出すほど、そのやる気をうまく利用され「会社だけが儲ける道具」として使われたり・・
逆にやる気がまったく無い人のフォローのため、使い潰されたりするわけです。
と、そんな感じで・・
仕事をしていく上で「高いやる気」が無いのは、べつに悪いことではない!
やる気はモチベーションとかをもとに、どのくらい出すか?を個人個人が調整すればいい!
いろいろ考えていくと、私自身はこう考えるに至りました。
やる気「ゼロ」は、さすがにダメ!
最後にひとつ、注意点を書いておきます。
だからといって、やる気「ゼロ」はさすがにダメ!
ということです。
いくら、高いやる気を出す義務や理由が無いからといって・・
仕事のやる気なんて、まったく無ーい!勤務時間中もずっと遊ぶ!
何もせずに給料もらえるの、サイコー!
こういうのはさすがにマズイ、ということです。
なぜ、やる気ゼロだとマズいの?
「仕事ができない人」のレッテルを貼られると、ダメージが大きいから
これが理由です。
「仕事ができない人」はどんな会社でも、風当たりが強くなってしまうものです。
具体的には・・たとえば、
上の記事で詳しく解説するように、「関わらない」動きが出てきてしまったりします。
会社には、仕事力が低い人をフォローしなければならない!という要素がありますが・・
もちろん皆、そんなことはしたくないですので・・離れよう!としてしまうわけですね。
本人は仕事力が無いながらも、一生懸命に努力している!
だったら、同情や共感の余地はそれなりにあります。
なのでその場合は、そこまで無下には扱われないかもしれません。
しかし「やる気が無い」がゆえに、仕事力を発揮できていない!
そんなケースでは、本人だけが一方的に悪い!と思われてしまっても仕方がないでしょう。
なのでまわりは躊躇なく離れたり、切り離したりしてくることになります。
といった理由で、実力はあるのにやる気をまったく出さない!というのはさすがにマズくて・・
身を粉にして頑張る必要は無いにしても、普通程度のやる気は出しておくほうが無難だと思いました。
今回は仕事のやる気がないのは何が悪いの?をテーマにお話ししました。